Profile
2004年に大学卒業後、大手監査法人に入所。公認会計士としてさまざまな業界のクライアント監査業務・上場支援業務に携わる。2016年より、大手資源開発会社へ入社し経理部に配属。海外の会計・税務業務はもとより、資源開発プロジェクト特有の業務知識や資源量の評価等の知見を磨く。2019年4月にJOGMECへ。入構後、総務部経営企画課に配属。2021年より現職。趣味は子どもとの散歩。
転職でJOGMECを選んだ理由
子どもたちの未来のために
親として最大限のことをしたい。
大学卒業後に入社した大手監査法人は、クライアントの規模も大きく、業務量も膨大。長時間労働や休日出勤なども日常茶飯事でした。「公認会計士としての経験値を高めたい、クライアントや周囲から認められたい」、そうした思いから、20代の頃はがむしゃらに激務をこなしていました。しかし30代に入って結婚し、やがて子どもが生まれた頃から、「自分の息子やその友達が将来大人になったとき、今のように安心して暮らせる未来が待っているだろうか」と考えることが多くなりました。
「親として今できる最大限のことをしたい」――
そう考えた時に、国のエネルギー資源の安定供給や、クリーンエネルギーへの転換、カーボンニュートラル、これら社会全体の問題に公的な立場で広く直接関われる仕事に大きな魅力を感じるようになりました。振り返ると、大手監査法人、大手資源会社の経理を経て、政府系組織であるJOGMECへの入構を決断したことは、ごく自然な流れだったと思います。ただ妻には心配をかけました。三十代半ばで新しい道への選択をすることを伝えた際には、私の頭がおかしくなったのではと思ったそうです(笑)。最終的に理解を示してくれた妻には感謝しかありません。
現在の仕事
1日、1日の積み重ね
その前進こそが、経理といえる
私が所属している経理部には、事業の起案から実施した結果に至るまでのあらゆる情報が、資金の流れを通じて集まってきます。これらの情報を基に適切な決算書を作成することが私の役割になります。決算書というと、決算の時期に、とお思いの方も多いかもしれませんが、そうではありません。日々の起案の承認・会計伝票のチェックの積み重ねが決算書となります。決して気を抜くことはできません。
また、JOGMECとして重要な予算書の作成も、私が担当する重要な仕事です。各事業部門の事業計画・予算を予算書として集約し、国会承認を経て正式なものとなります。最終的には1兆円を超える予算規模になるのですが、各事業部の事業・政策遂行への想いが積み重なった金額なので非常に重みがあります。
こうした仕事のうえで私が大切にしていることは、日々、少しずつ進歩すること。故事成語「人間万事塞翁が馬」の考え方がとても好きなんです。一見不運なことが幸運につながったり、また逆も然り。仕事で困難に直面しても、ここを乗り越えれば良いことが起こるかもしれない。思いがけず良いことがあったら逆に気を引き締めなければならない。山あり谷あり、様々なことが起こる中でも自分自身が大きく揺れることなく、周囲と良好な関係を築きながら、一歩ずつ、着実に、前へ進んでいければと思っています。
今後の目標
「現場に寄り添う経理」として
業務の垣根を超えていく
脱炭素化・カーボンニュートラル、昨今の「環境」に対する急激な意識の高まりと共に、公共機関としてのJOGMECの役割も大きく変わっていくと思います。現在私は、経理部所属ではありますが、仮にどんなに素晴らしい完璧な決算書・予算書を作成しても、JOGMECが役割を果たせなければ、元も子もありません。「環境」を見据え、新しい役割を果たしていくJOGMECを実現していくために、「現場に寄り添う経理」として、経理業務の垣根を越えた所で関係者とコミュニケーションを取ること。そして、経理業務に還元するのは当然ながら、事業の現場では見えない課題を経理視点で洗い出し、現場へも還元していきたいと思っています。
またJOGMECには、つねに何ができるか、何をすべきかを考え、物事を成し遂げる強い意志と能力をもった仲間がたくさんいます。そんな彼らと共に、多様かつ変化していく事業の土台・基盤を固める役割を担っていきたいと考えています。キャリアの軸足は管理部門をイメージしていますが、専門・専門外に固執することなく、所属する場所で日々の業務を積み重ね、長期的なスパンで経験と信頼を得て、「面倒なことを言うけど必要な人だ」と言われる存在を目指します。
私が感じる
JOGMECらしさ
公的機関なので機械のように黙々と仕事をしているイメージがあるかもしれません(笑)。しかし、私が知る限りですが、特に若い人がしっかりと自分の意見や考えを持ち、これだけ自信を持って仕事をしている組織はそうないと思います。経理部では、よく事業部の年輩社員と若手社員がテーブルで打ち合わせをしている様子を見かけます。たまに耳を傾けると、入構3年程度の若手社員が年輩社員の業務相談に応じていることもあります。しっかりと自分の見解を伝える若手の姿に「たいしたもんだ」と思う一方、年齢や年次、役職を問わず相談にいく古豪の懐の深さや謙虚さに、JOGMECの職場環境の良さを感じます。
未来の仲間となる
皆さんへ
多くの方はJOGMECで働くことへの期待と同時に、新たな場所でキャリアを築いていくことへの不安も感じているかと思います。私も期待と不安を抱えながら入構した一人です。しかし、機構の雰囲気や機構での仕事の仕方に慣れていくに従い、すぐに不安を解消することができました。
どの会社を選ぶにしても不安はつきものかと思いますが、JOGMECには周囲に対して積極的にコミュニケーションをとる文化があるため、比較的短期間で慣れることができると思います。私の経験談が、JOGMECへの応募を考えている方への一助となれば幸いです。